改版一寸法師
作者: 真佐人   2009年05月21日(木) 12時58分24秒公開   ID:LjOpF6jSo/I
昔、ある所にお爺さんとお婆さんが住んでいました
この両親、昔から子宝に恵まれぬと言うか、何をやっても旨くいかない駄目駄目な夫婦でした
何故駄目駄目なのかと言いますと、お爺さんは花札にはまり一千万も大損して
婆さんは博打にハマリ、借金をい〜っぱい作っていたからです。それを見た他の家の人々は、「馬鹿夫婦」と言っておりました
そんなある日、お婆さんが洗濯機を買うお金がないので、洗濯物を洗いに川に洗いに行くと
川の上流の方から、小さいお椀に乗った小さな男の子が川を渡って来ました


「おお!?何じゃあれは!?」

お婆さんは、その小さい男の子を川から拾い上げると、こう言いました


「川から子供が流れてくるとは、不思議な事じゃの」

お婆さんがそう言うと、小さな男の子はこう言いました

「おい婆!貴様のキタネエ面なんか見たくないんだよ!とっとと失せろ!クソ婆!」

何と、小さな男の子は、不良でした。いや不良と言うより悪餓鬼です


「何と口の悪い子供じゃ!許さん!お仕置きしてやるわい!」

「はん、婆に何が出来るってんだ、やってみろ!」

男の子がそう言うと、お婆さんはニタリと笑ってこう言いました

「ほ〜?そんな口が叩いていられるのじゃな?じゃあ、お前を見世物小屋に売り捌いて
芸を仕込ませてやるが、それでいいんじゃな?お前なら高値で売れそうじゃw」


お婆さんが、そう言うと男の子は見る見る顔つきが変わって、こう言いました

「ごめんなさい、お婆様〜それだけは勘弁して下さい〜」

「素直でよろしい、よしこのまま家に持って帰るわい、ワシから逃げようと思っても無駄じゃぞ?解かったな?」

「はい〜、お婆様について行きます〜」

こうして、お婆さんは、小さい子供を家に持ち帰る事にしました




家に着くと、お婆さんの帰りをお爺さんが待っていました

「やあ婆さんや、お帰りなさいじゃ、ん?そのちいさき子供は何じゃ?もしかして、他所からぱくってきたのじゃな?」

お爺さんは、いきなりさらっと物騒な事を言いました, それを聞いたお婆さんはこう言いました

「他所からじゃないよ、川から拾ったんじゃ」

「そうか、じゃあ他人の物ではないのじゃな、安心したわい、いつ請求書が来るか、解かったもんじゃないじゃからな」

「なんか・・・俺って、物扱いか・・・」

男の子は、そうつぶやいていました

「あ、そうそうこの子に名前をつけてやるのじゃが、何にするかの?」

「そうじゃな、グレートタイガーマトリックスなんてどうじゃ?かっこいいじゃろ?」

「その名前は嫌だ・・・てかセンスがわからん」

「じゃあ、お前は何がいいんじゃ?」

「俺は・・・一寸法師でいい・・・」

「ん〜?グレートタイガーマトリックスの方が、かっこいいのじゃがな・・・」

「爺さんの言う事は、時々おかしいからの〜気にしないでおくれ、その名前で、ワシはいいぞ、爺さんもOkじゃろ?」

「ん〜しょうがないの、その名前で良いのじゃ」

こうして、男の子の名前は一寸法師と決まりました
そんなある日、町で鬼が暴れているという情報が入りました
何でも超ビューティホーな姫を頂きたいたい為に、暴れていると言うのです
それを聞いたお爺さんとお婆さんはこう言いました


「一寸法師、町で鬼が暴れているのじゃ」

「ふ〜ん、それで?」

「お前がその鬼を退治してくるのじゃ」

「は?何で、やだよ!」

「つべこべ言わずとっとと言ってくるのじゃ!鬼に勝ったら、優雅に暮らせるのじゃ!だからワシらの将来の為に、行ってくれ!」

「将来って・・・高齢のくせに何言ってんだよ・・・」

「やっぱり見世物小屋に売り捌くかの〜?爺さんや」

「おお、それはいいかもじゃ、早速交渉に行くとするかの?」

「わ〜やりますやります、お爺様お婆様、では行って来ます〜」

「解かればよろしい、行っておいで」

「ちゃんと勝つのじゃぞ〜」

そう言って、一寸法師を見送りました。

「しょうがねえな、行くか・・・」

そう呟いて一寸法師は、町へと行くのでした
町に着くと、派手な赤色をした鬼が「娘は何所じゃ〜!」と言いながら、町中を壊していました

「おいおい・・・あの鬼と戦えってか?冗談じゃないぜ、勝てっこないし」

一寸法師はそう言いました。それもその筈です、だって
一寸法師名前の通り一寸しか無く、鬼は二メートル以上+金棒を持っていたからでした。はっきり言って勝算は零に近いです


「ん〜?何だ貴様は?えらく小さいごまつぶ見たいな餓鬼だな?」

「ごまつぶだと・・・許さん!」

一寸法師は、その言葉を聴いて怒りました。そして鬼に襲い掛かりました。

「馬鹿か!この俺様に勝てる筈がないだろ!金棒一振りで地平線の彼方まで吹っ飛ばしてやるわ!」

鬼は、一寸法師に攻撃して来ました

「甘い!」

一寸法師は、それを難無く避けました、というか鬼にとっては、小さいので当てづらかったのです
まあ例えると、人間とハエみたいな感じです


「食らえ!必殺目潰し!」

一寸法師は、小さい体を利用して、鬼の目にキックをぶちかましました
これには鬼もたまりません


「く、前が見えん!おのれ〜!」

鬼は、目が見えなくて走り回り、そして壁に激突して倒れました、はっきり言って自滅です

「どうだ!一寸法師の勝利だ!は〜っはっはっは!」

トドメを刺したのは、自爆なんですけどね?まあそれは置いといて、鬼は大きい小槌を持っていました

「何だこれ?」

「そ、それは打ち出の小槌!貴方が鬼をやっつけてくれたのですか?」

一寸法師に話しかけたのは、超ビューティホーな姫でした

「打ち出の小槌って?」

「これは、相手の願いを叶えると言う小槌なんです。鬼を倒してくれたお礼に、貴方にこれを使わせてあげましょう
貴方は何をお望みですか?」


姫が、そう答えると、一寸法師ははっきりと言いました

「じゃあ、婆と爺の暗殺を頼む」

「却下です、いくらなんでもその願いは聞き入れません、はい他の願いも無さそうですね?じゃあ私が勝手に使わせて貰います
そうですね?貴方は小さいので、人間サイズにしてあげましょう」


そう言って姫は、勝手に打出の小槌を使ったのでした

「ちょっと待て!他にも願いがあったんだぞ!」

「問答無用!それ!」

姫は、一寸法師に打ち出の小槌を振りました
すると、一寸法師は背が大きくなり、人間になったのでした

「はい、願いが叶いました。よかったですね」

「よくないぞ!他にも願いあったのに!まだ打ち出の小槌は使えるのか!?」

「いいえ?もう使えませんよ?それにしても・・・よく見ると貴方、かっこいいですね?」

「はい?」

姫は、何故か一寸法師を見て顔を赤らめました、そして

「良し決めました。私の良人になる人はこの人です!さあ一緒に来てくださいませ!」

「おい、何だよ?良人って」

「わ・た・しの夫になるって事ですよ?さあ行きましょうw二人の愛の園へ〜w」

「はあああ!???」

こうして、一寸法師と姫は何故か結ばれました、まあこうなる運命だったのでしょうね?
そしてお爺さんとお婆さんは、姫からの結納金で優雅に暮らしましたとさ、めでたしめでたしw


「何だそれえぇぇぇぇ!」

■作者からのメッセージ
真佐人です。
昔話シリーズ五作目、一寸法師を投稿します。
次は、またオリジナルでも投稿しようと思います〜
うん、次、何書こうかな?

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