アナザーワールド プロローグ〜一之瀬真帆の場合〜
作者: Leaves   2009年05月16日(土) 00時25分31秒公開   ID:HDGmsnwW/JE
【PAGE 2/2】 [1] [2]







部屋に入った真帆は荷物を降ろすとすぐにパソコンの電源を入れた。
立ち上がってから即座にデスクトップ上にある『アナザーワールド』のアイコンをダブルクリックする。
慣れた手つきでIDとパスワードを入力するとアバター選択画面に切り替わる。
画面上には二体のアバター。そのうち一体は緑のフードとコートを羽織っている。
色つきのフードとコート。それは一般プレイヤーには装備できない帝の専用装備だ。
真帆は全プレイヤーの中でも数人しかいない帝の称号を手に入れた者だった。
――真帆に冠されたのは「緑帝」の称号。
(といっても最近面白くないのよね。PKも少ないし、新人相手はめんどくさいし)
帝はゲーム内容に関与できる代わりにゲーム内の管理も任される。
PKKや新人の初クエ同行も管理行動のひとつだ。もっとも真帆はPKKぐらいしか興味はなかったが。
(せっかくだから倉庫キャラでやろうかな)
画面上にいるもう一人のアバターを見て真帆はふとそんなことを思った。
藍の髪を短いポニーテールにし、赤い瞳を持つ男性型アバター。
首の辺りから見える鱗から種族は竜人だろう。
装備は全て初期状態。本キャラが持つには多いアイテムを保管するだけのいわゆる倉庫キャラだ。
(竜人の魔道師だったかな。どうせならロープレメインでやろう)
真帆は竜人のアバターを選択し、バーチャル眼鏡――RPEを装着した。
目の前にユーザーなら誰でも知ってる定例文が表示される。


”ようこそ、トゥエル”



物語の準備は整った。

後は開幕を待つことのみ。



■作者からのメッセージ
どうも。Leavesメンバーの一人、悠蓮です。
この物語は前置きに書いたとおり、交流掲示板上のリレー小説の序章にあたるものです。
一応作品の形式について簡単に説明しておきます。
この作品は
個人パート(参加者それぞれが自分のキャラで同じ時間軸の話を書く)
全員パート(掲示板を使い全員で話を作り代表者が小説に書き換える)
の二つにわかれています。
二つのパートが交互に入れ替わることで物語は進んでいく、という構造です。
分かりにくいですね……。
まあ他の作品が上がれば分かってくるかと思います。

ということで。


では、今回はこの辺で。
作品内にネトゲ用語が散乱してますが、説明は他のメンバーに任せたいと思いますww
もしこれを読んで、というか私以外の参加者の小説を読んで面白いと少しでも感じてくださいましたら、頑張ってこのシリーズを追いかけてくださるとうれしいです。

長文読了ありがとうございました。

……次回は設定画でも上げようかな。

■一覧に戻る ■感想を見る ■削除・編集