となりの席
作者: タンポポ   2009年05月15日(金) 18時38分28秒公開   ID:/OPFohzmWlY

先生が指さした席の隣は葉だった。


「え?ここ?俺一人で気楽だったのに。」


「はい!そんなこと言わないで仲良くしてあげなさいねぇー」


「はぁー仕方ないなー。」


私は葉の隣の席に座った。


「・・・・・・・」


「・・・・ねぇーこの間あったやつだよなぁお前。たしか・・・矢野。」


「う、うん。・・・葉だよね・・・?」


そしてちょうど一時間目が終わるチャイムが鳴った。


「はーい!これで一時間目は終わりです!休憩にしましょう。」
先生がそう言うと女の子たちは一斉に私のもとにきた。



「ねぇー名前歩達って言うの?これかた歩達ってヨビステして呼んでいい?」



「う、うん。」



「あ!私は亜由!竹園亜由って言うの!よろしく!歩達。」


亜由はこの学校で一番最初の友達になった。


そして授業が終わって休憩になると亜由は私に声をかけてくれて、一緒にトイレに行ったり、他の友達と話をしたりした。

そして給食の時間がやってきた。


そしていただきますをしてから、一人の男子がこういった。

「このシチューホタテは言ってる!」

するともう一人の男子が

「ここにでっかいホタテ(歩達)がいるじゃん!」

そして男子はそんな会話で盛り上がっていた。



「はぁー・・・・」
私はやっぱり言われた、と思いながらため息をついていると。


「ホタテやってーあんたホタテって名前なんかー。」
私の知らない女の子が話しかけてきた。


「はい。歩むって書いて達で歩達です。」



「不思議名前やんか!ウチは高橋七海って言うんや!よろしくなぁー」


「よろしく・・・。」



「うちの事は七海って呼んでくれたらええから。」



そしてあっという間に放課後。

帰り道、方向は亜由とも七海とも逆方向だから校門で別れた後一人で帰る。


私が一人で歩いていたら、


「おい!矢野!・・・」

遠くで誰か呼ん出る気がした。


「ん?・・・気のせい?・・」

私はすたすたと歩いた。


「矢野!矢野歩達!」

後ろを振り返ると葉がいた。


「どうしたの?そんなに大声出して。」



「お前が無視するからだろ!」



「気のせいかとおもちゃって・・・ごめんね・・・・」



「まぁーいいや。一緒に帰ろうぜ!家近いんだし。」



「いいけど、葉帰る人いないの?」



「こっちの方面あんま近い人いないから。」



「そっか。私も帰る人いなかったから丁度良かった。ありがと!」


そして私たちは家まで帰った。



つづく。
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