空虚――
作者: 零   2009年02月06日(金) 18時38分30秒公開   ID:NqbpUpPD62U


 ザーザー



 雨が降っている。




 
 今日,私の幼馴染くんが死んだ
 死因不明
 何でとかどうしてとかいう気持ちでいっぱいだ
 幼馴染くんはルビーみたいな眼の色をしていて其処からいろんな世界を見てた
 鮮明に,はっきりと
 おまけに成績優秀,スポーツ万能の天才児だったからよくモテた
 どんなに美人な子に告白されてもいつも断ってた
 その都度「どうして」って聞いたけど答えてくれなかった
 でも一度好きな子がいるからって答えてくれた
 もしかして私?とか自惚れてたよ
 答え,聞いてないじゃないかばか。
 泣きそうになったけど必死で涙を堪える
 止まらなくなりそうだから
 それにこの雨に混じってしまいそう
 
 きみがいなかったら このちっぽけな世界に いる意味ないじゃないか

 そう思ったら急に空しくなって苦笑いしてしまった。
 
 







 
空虚



 
 (私の頬をツーと涙が伝った) (嗚呼,空しいだけなんだ)
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