多数決の残酷さ
作者: 千夜 陽炎   2008年11月21日(金) 23時55分38秒公開   ID:4F3CKBYKZHI
多数意見とはいつも強い。
時には「正義」という大義名分をふりかざし理不尽なことを行い、
「異教徒」とみなせば火あぶりにでもする。

私は昔引っ越しをした。
新たなまだ見ぬ新天地へと心踊らせ友に笑顔で別れを告げた。

でも違った。
楽園ではなかった。
新たな居場所でもなかった。

彼らの結束は強くかった。
しかし、外から来たものが自分には利益が無いものと判断すると食ってかかった。
好きな子を虐めてしまう?
そんな生優しいものではない

暴言をあびせ、徹底的に味方を無くし、
更には他の者をもそそのかし、
私は人では無くなった。
害虫だった。
宇宙人だった。
有害な物質だった。
自殺を何度考えたことだろう。
幾度不登校を決め込もうとしただろう。

中学になっても環境は変わらない。
少数の仲間も私といるだけで後ろ指をさされ、
まして教師なども話にはならない。


だけど、光はある。
学校に通ってくる心理カウンセラーは優しかった。
彼女は私の話を熱心に聞き心を軽くした。
そのカウンセラーと一緒にいた後輩は
私と同じ悩みを持っていたが膝を屈してしまった。

私はまだ戦っている。
心は壊れ始めている
異状は目に見えている。
でも
膝を屈した後輩のために
後ろ盾となっている
友のために

十字架を担ぎ我が意思を最後まで貫き通すために・・・。

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