長い長い旅のお話
作者: 0   2008年11月16日(日) 19時35分54秒公開   ID:4ezWM4C7G0.
あれからあの男とエリは言い合いをしている

その間にいるガリアンはもう耳がおかしくなっていた

エリ「この子はまだ14歳なの!!勝手に連れて行くなんて許さない!!」

男「いーじゃん!久しぶりで遊びたいんだから!!!」

ガリアンは止めに入る

ガリアン「もうやめてよ!僕、レイル達と遊んでくる!!」

ガリアンはその場を後にした

ドアを勢いよく閉めたためか

すごい音が出た

その音に自分がびっくりしてしまった

その時二人の会話を聞いてしまった

エリ「おかえり・・・。」

初めて聞くエリの優しく慈愛に満ちた声

男「ガリアン、大きくなったな。顔もたくましくなった。これなら・・・。」

自分の名前が出てきたことにガリアンは混乱した

エリ「そのことを言いに来たんなら帰って。あの子はまだ14歳よ・・・。」

男「14歳なら大丈夫だろう?もう立派な大人だ・・・。」

エリ「まだ子供よ・・・。」

男「そうか・・・・・。」

ガリアンはドアに男が近づいてくるのを感じた

ガリアンはひっそりと立ち去った

次の朝

ガリアンが起きるとそばには男がいた

ガリアン「何ですか?」

ガリアンはムスッとして問うた

男「エリが許可をくれた。買い物行こう?」

ガリアン「・・・・・。」

ガリアンは何も言わなかった

エリおばさんが言ったことなら・・・

買い物に行くことになった

男の隣を歩いた

町がどんどん小さくなっていく

遠い村に買い物に行くらしい

ガリアンは少し気になることがあった

名前を聞いていない

ガリアン「あの・・・・。」

男は優しい笑みで顔を向ける

男「何?」

ガリアン「名前を聞いてないと思って・・・。」

男「名前?俺の名前は・・・・・・・ない。」

ガリアン「・・・え?」

男「ないんだ。好きな名前で呼べよ。」

ガリアン「じゃあ・・・・。」

ガリアンは好きな童話の主人公の名前を思い出した

ガリアン「スカイ!!!」

男「なるほど。『空』か・・・。」

ガリアン「いい?」

男「いいね。かっこいい♪」

ガリアン「じゃあ今度からスカイで。」

スカイ「おう!!」

二人はそう言っているうちにもう何キロも歩いていた

スカイ「ガリアンは外の世界に出たのは初めてか?」

ガリアン「外の世界?」

スカイ「ああ。町から出たことは?」

ガリアン「ない・・・。」

スカイ「何で?」

ガリアン「エリおばさんが町の外は盗賊とか色々いるから危険だって。」

スカイ「ふ〜ん。そうか・・・。」

ガリアン「だから今は、とってもわくわくしてる!!」

スカイは表情を険しくした

ガリアン「どうしたの?スカイ。」

スカイ「お前はもし自分が他の奴と違う体験ができたら嬉しいか?」

ガリアン「そりゃあ、もう嬉しいだろうね。怖くなかったら・・・。」

スカイ「じゃあ付いて来いよ。」

ガリアンはスカイにくっついた

一瞬頭が真っ白になったかと思うと

ガリアンはもう町にいた

見たことのない違う町

ガリアン「あれ・・・?」

スカイ「びっくりしたろ?」

隣でスカイがクスクスといたずらっぽく笑っている

ガリアン「何をしたの!?」

ガリアンはやや興奮しながら聞いた

スカイ「お前と俺の『あの場所からこの町』に来るまでの時間をつぶした。だからいつの間にかここにいる。」

ガリアン「そんなのありえないよ。」

スカイ「お前は体で感じたろ?」

ガリアン「催眠術かもしれないじゃん!!」

スカイ「ほう、お前は魔法を信じないのか?」

ガリアン「ありえないからね・・・。」

スカイ「お前の年は14歳だよな?」

ガリアン「うん。」

スカイ「お前すごいな〜!!」

ガリアン「え?」

スカイ「お前はこの世でありえることとありえないことを、たった14年ですべてわかったんだろ!?俺だってまだわかんねーよ!!!」

ガリアンは言葉が出なくなった

だんだん自信がなくなってきた

この男

スカイの存在が

あの昨日の会話から何から

普通ではないことがわかった







■作者からのメッセージ
つまんないでしょ?字ばっかりの本が好きな人におすすめ〜。

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