月乃抄
作者: yoi   2008年06月14日(土) 08時14分36秒公開   ID:QGsO1NMPKs.
教室に入り扉を開ける。

皆は一瞬びっくりしたようにこっちを注目し、

クラスの半分ほどの男女が俺に駆け寄ってきた。

「つっきー!!」

2、3人の男子が俺に駆け寄った。
びっくりして眼が開く。
「えーっと...。中村!!」

記憶があっていればお見舞いに来てくれた奴だ。
本当に人気者だったんだ...。

と言っても、これで本当に「月臣海斗」でいいだろうか...。

黒ブチ眼鏡はやっぱりダサいので取ったがやっぱり前が見えなくて、
しょうがないから流来亜に無理矢理付けてもらった。

「眼がいてぇ....。」

クラスの奴らはハイテンションな奴らで別に周りに問題があるわけではないと思う。

「月臣ー!!!!」

俺の背中を思いっきり蹴り飛ばす

「ってぇぇ...。」

「月臣!久しぶりだな!!」

顔を見るとすごい印象的に記憶に残ってた。

「千秋...。」

印象派濃いのに記憶がぁ....!!

グイッと俺の制服の襟を掴む。

「自殺ってほ・ん・と??」

顔近いって!!でも、間近になると結構...。(遠くからでも結構...。)

「あんたがそういう奴だと思わなかった!!あたしって言う恋人まで居るのに...。」

と言って、平手打ち..。ひでぇ...。

「ってぇ!?ここここ恋人!?」

本田千秋。
俺の幼馴染兼恋人。
クラスの中では俺と同じぐらい人気者で、ミスコンで一位をとれるくらい...(中村情報だから!!)

「信用できた?」

千秋は俺に顔を近づける。

「なんなら、キスしてあげよっか?思い出すかもよ〜?」

「や、辞めろよ!!俺はあんたのこと全然覚えてな...。」

バキッ

「煩いなぁ...。恋人つったら恋人でしょ!!」

女の子がグーで...。


「あ..の・・・。授業始まりますよ...??」

細長い先生がやってくる。あー、先生でクラスのムードってわかるもんだなぁー...。

「月臣君!来てくれたんですね...。例のことは後でじっくりと...。」

「イヤ。いいです。単なる気の迷いだと...。」

そんな事言われても俺には「月臣海斗」が知らないもん。

「そうですか...。あ、この前席替えしたんですよ。そこです月臣君の席。」

先生は何故か俺にめっちゃやさしくしてくれる...
気持ち悪いな...

その席は・・・良かった。千秋の近くじゃない。

千秋は膨れて俺を見てる。以心伝心ってやつか??やだなぁー。
千秋は可愛い。だけどさー。なんか萌えに値しないつーか..。ツンデレは萌えるけどさ...
俺はどっちかつーっともっとこう。流来亜みたいな?
まー、彼女らしいけど...。

「ってあーもう!!」

俺は大声で怒鳴ってしまったせいで皆の視線が俺に集中する

「あ、すんません...。」


窓際の席。あんまり悪くないな。これで外で女子が体育してたら...。
理性がぁぁぁぁぁぁ!!

「海斗君。」

名前で呼ぶのは兄貴位でびっくりした。
「海斗君。」

俺はその時寝ていたそうだ...by中村

部活時間。俺はこいつが何部なんだろうと知らない。
と言うよりも覚えてない。

「月臣!!」

千秋が俺の腕を引っ張りリードする。
「ぶ、部活わかんないでしょ!!ぃっしょに...。」

「ちぃちゃんは運動部でしょ!!」
千秋は友達に引っ張られていく。
メモしとこう。「月臣海斗」は物凄くモテる。

とりあえず、部屋を探してみる。
こいつは文化部らしい。(意外だ)

部活始まりのチャイムが鳴る。
その時、何故か
俺は走った!!

「なんでぇぇぇぇ!?」
足が速いわけではない。なのに、全力で走ってしまう。

多分、コイツの本能がゾクゾクしてるんだろう。
なのに、なんで...。文化部!?

部室...っぽいところで足が止まった。
今のところすごい不思議状態だ...。

「すんませ...ん...」

文化部と言うのはガヤガヤしてるイメージがある。
なのに、静か過ぎて、美術部かっと思えば
道具が無い。
でも、一番おかしいのは人がいないことだった。

「迷ったのか!?迷ったのか俺!!」

ドンッ

ドアの前に居たから俺は頭をぶつけた。
ドアが開いた...。

「月臣君??」

この子。見た事はある。けど...。記憶が無い。
こいつの記憶力は最高にすごいなのに。

「良かった。話があったの。あ、一つ言うけどあなたはここの部員だからね。」

この子、地味ーな眼鏡なのにすっごい可愛い。萌えってやつ!?
俺、女運めっちゃいいじゃん!!

「あの、ここ何部なんでっすか?」

「あ。ここはね。演劇部。まあ、まだ同好会だけど...。まだだからね!これから!!」

最後のほうがすっごい強調させる。
「部員は。まだ、2人なんだ...。休んでる間大変だったんだから!」
「あ。すんません。」

「記憶なくなったんでしょ?」

「あ。はい。」
「記憶が無いのはあなたじゃないからじゃないの?」
「は?」

彼女はニヤッと笑って俺の顔を睨みつける。

「あなたは月臣君じゃないでしょ?」
■作者からのメッセージ
こんにちはー。
新しいキャラクター2人作りました^^
多分、この部長さんってのはすっごい重要なキャラになりますので!
よろしくやってください!

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