STILL TIME
作者: 白夜   2008年05月05日(月) 22時25分30秒公開   ID:QGsO1NMPKs.
私の友達。

血まみれの君の手

眼には涙

私を見てる。

STILL TIME

奴に案内されて連れてこられたのは

花畑だった。

はっきり言うとこの男がこんなところを好むはずは無い。(見えない)

奴が手に持つ血まみれの少年の墓だった。

「すまんのぅ。手伝ってもらって。」

奴は少年の為穴を掘る。

「手伝いましょうか??」

人がいい光はシェルガの墓堀りを手伝う。

「・・・燃やさねぇのか?」

「ああ。後で皆の前で葬儀を行うんじゃよ。」

じゃあ、何故少年の亡骸を連れてきたのか?

「土の中はいったら二度とここを見れんじゃろう。可哀想じゃろ。」

自分が殺したのに。自分が殺したのに。

「黒。」

光は土塗れの手で俺の肩を触る。

「どうしたの?」

「嫌...。」

なんとなくボーっとした。
ある人間に似てるから。この男のそいつが似てるから。

「おーし...。光!黒月!!終わったでぇ!」

シェルガは立つ勢いで花を踏む。

「おーっと。」

紅い花。
真っ赤に燃える紅い花。

「やめろよ!!!」

俺はシェルガを突き飛ばした。

シェルガは驚いた。

「やめろよ!!もう、やめてくれ!!」

何を考えてるかよくわかんない

自分でもわからない。

それから意識が無かった。

「「黒!」」

二人の顔が目の前にある。

二人とも怖い顔してる。

「熱中症だって。」

「相当、暑がりなんだねー。あんた馬鹿??」

「・・・。馬鹿とは何だ。馬鹿とは!」

「二人とも辞めなさい!!」

「起きましたか?」

扉が開く。ジュカイとシェルガだ。

「あ。迷惑かけてすんませんでした。」

「・・・。」

「別にいいべ!こっちもこれから迷惑かけるじゃけん!!」

「んじゃー。私達寝るわー。」

3人は出て行く。

「あんたは出て行かないの?」

「人。殺した後ってのはなんとなくさぁー。眠れへんのー。」

これから、この人は何人人を殺すことになるんだろう。

「・・・。あんたさー。」


「罪悪感ってある?」

「罪悪感?」

「俺は言っとくけど何人も人殺した。何人も何人も。
だけど、全然罪悪感感じなかった。でも、最初だけ最初だけは
涙が出るくらい辛くってさ。死にたいって思えるぐらい。辛かった。」

「それは大切なものだったんじゃろ?」


「人を殺すことには意味があるんじゃ。大切なものは特に。
わしはそれを忘れん。絶対に」

わかんなかった。あの時ちゃんと意味があったのかな?

俺は何を守ったのかな?

毛布の中に蹲ってそれだけを考えてた。
■作者からのメッセージ
あー。言っとくけどこれ黒月編じゃないべw
一応、シェルガ編!

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